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第7回 管理栄養士のおいしい御飯

皆さんこんにちは。管理栄養士の田中です。
栄養指導をしていると「カロリーが気になるけれども揚げ物が食べたい時がありますが、
どうしたら良いでしょうか?」という相談を受けることがあります。
今回は上手にカロリーを減らせる揚げ物のコツ、お肉料理のコツを紹介したいと思います。

揚げ物のカロリーダウンのコツ

ご家庭で作る揚げ物として多いのは唐揚げやエビフライ、てんぷら等があると思いますが、
実は同じ揚げ物でもこれらは衣の種類が違うため、油の「吸油率」がかわってくるのです。
以前のコラムで紹介しましたが、油は全て1gで9kcalです。この油をどれだけ衣が吸うかでカロリーは大きく変わってきます。てんぷらは衣が厚く、油がしっかりとしみこむため野菜や芋などでもカロリーが高くなります。
なるべく吸油量の少ない素揚げや唐揚げ、竜田揚げなどを選ぶようにすると良いでしょう。

調理方法による吸油率の違い

唐揚げ…6~13%

フライ…6~20%

てんぷら…12~25%

また、食材の切り方によっても吸油率は変わります。
小さくカットされた食材は表面積が増えるため、吸油率も高くなります。

切り方による吸油率の違い

大き目カットのポテトフライ…5%

細かく千切りにしたポテトフライ…19%

他にも、油は食材に含まれている水分と交換されてしみこんでいくため、食材の水分量によっても吸油率は変化します。水分の多い食材を千切りにして、たっぷりの衣をつけたかき揚げは高カロリーですから食べすぎには要注意です。

お肉料理のコツ

肉は種類や部位により、カロリーが大きく変わってきます。

豚肉100gずつの部位別のカロリー

ばら 386kcal

肩ロース(脂身付き) 253kcal

肩肉(脂身なし) 171kcal

もも肉(脂身なし)148kcal

ヒレ肉 115kcal

良く使われるバラ肉とももの赤身の部分を比べると、約240kcalも差が出ます。 脂の多い肉は確かにおいしいですが、カロリーの低い赤身の部分とバラ肉を 半分ずつ混ぜて使うことでおいしく、カロリーダウンすることができます。
また、鶏のもも肉も皮をとることで約100kcal減らすことができます。

いかがでしょうか?同じ揚げ物でも、豚ロースカツではなくヒレカツや鶏の唐揚げを選んだり、いつもの肉野菜いための豚肉をバラ肉から赤身に変えるだけで毎日少しずつカロリーを節約することができますし、ご家族にお子様がいる場合でも、成長に必要な栄養素がしっかりとれ、満足していただけるのではないでしょうか。
お買い物や外食の際にも気をつけて選ぶようにしてみてください。
(2014年5月14日)