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第12回 管理栄養士のおいしい御飯

骨粗しょう症と食事について

女性に多い「骨粗しょう症」ですが、骨に大切な栄養素はカルシウムだけではありません。
今回は骨に役立つ栄養素と、その栄養素がしっかり摂れるレシピを紹介いたします。

カルシウム

骨や歯を作るもとになるカルシウムですが、厚生労働省の調査によると年齢を問わず不足している傾向にあるとされています。カルシウムを多く含む食品の代表は牛乳やヨーグルトですが、乳製品はおなかが痛くなってしまう人も多いのではないでしょうか。乳製品が苦手な方には大豆製品がおすすめです。下の図のように、豆腐やがんもどきなど大豆の加工品にはカルシウムが多く含まれています。

また、ひじきや小松菜、桜えびなどからも摂取することができます。
カルシウムの1日の必要量は650~800mg、摂取上限量は2300mgとなっています。普通の食品からとる場合には上限量を超える可能性は低いのですが、サプリメントやカルシウム剤を必要以上に利用すると過剰になることがあるので注意しましょう。

ビタミンD

カルシウムが腸から吸収されるのを助けてくれます。カルシウムの吸収率は食品によってさまざまです。乳製品は約50%と比較的高いのですが、小魚などで約30%、緑黄色野菜では約20%程度といわれています。
ビタミンDはいわしやさんまなどの魚、干ししいたけやきくらげなどのきのこ類に多く含まれています。

ビタミンK

骨にカルシウムがしっかりと付く為に必要な、糊のような役割をしています。納豆やほうれん草、モロヘイヤなどの緑黄色野菜に多く含まれています。

※ワーファリンを服用している方はビタミンKを摂り過ぎることで薬に影響が出る為に摂取量に注意してください。

たんぱく質

骨の土台をつくる栄養素です。赤身の肉や魚、豆腐や卵などに多く含まれています。好き嫌いが多かったり、脂身の多い肉を良く食べている人はバランス良く食べるように心がけましょう。しかしたんぱく質は食べ過ぎてしまうとかえってカルシウムの体外への排泄を促進してしまいます。プロテインなどのサプリメントを必要以上に摂ることはやめましょう。

おすすめレシピ

ゴーヤチャンプルー

1人前の分量(230kcal、カルシウム215mg)

  • 木綿豆腐 100g(1/3丁)
  • 桜えび 小さじ1
  • ゴーヤ 40g
  • しいたけ 中1個
  • 卵 小1個
  • ごま油 小さじ1
  • 塩コショウ 適量
  • しょうゆ 小さじ1/2
  • かつおぶし 適量

夏が旬のゴーヤを使ったメニューです。
しいたけや桜えびで風味が付くので
塩、しょうゆは少量でもおいしくいただけます。

  • 豆腐は水を切っておく。
  • ゴーヤは半分にきり、わたをとって薄くスライスする。
    苦味が苦手な人は塩でもんだ後しばらく置いてから水で塩を洗い流すと苦味が抜けます。
  • しいたけはじくをとり、スライスする。
  • ごま油で豆腐、桜えび、しいたけ、ゴーヤを中火で炒めて塩コショウ、しょうゆで味を調える。
  • 溶き卵を最後に加えて混ぜ、火を止める。
  • 器に盛り付けてかつおぶしをかけて完成。

五目卵焼き

1人前の分量(140kcal、カルシウム120mg)

  • かぶの葉 10g
  • 切り干し大根 3g
  • すりごま 小さじ1/2
  • じゃこ 10g
  • 卵 小1個
  • サラダ油 小さじ1
  • 塩、砂糖 適量

  • 切り干し大根は水で戻し、かぶの葉と一緒に細かく刻む。
  • 溶き卵に材料を全て混ぜ、
    サラダ油をひいたフライパン等で焼く。

         

(2016年6月3日)