食のコラムFood ColumnFood Column

第14回 管理栄養士のおいしい御飯

魚の栄養

私たち日本人の健康を支えている食材の1つに「魚」があります。
コレステロール値や中性脂肪が高い方やダイエットをしたい方、血圧の高い方や成長期のお子さんなど、老若男女問わず積極的に食べていただきたい食材です。
今回は魚の部位別に、多く含まれている栄養成分を紹介したいと思います。

魚の身には悪玉コレステロールを減らす作用のあるEPAやDHAが豊富に含まれています。EPAやDHAは加熱により酸化されてしまう為、刺身や寿司で食べるのが一番です。その他にも抗酸化作用のあるトマトなどの野菜と組み合わせるのもおすすめです。
骨を作る時に必要なビタミンDという栄養素も魚の身には豊富に含まれています。肉食中心の方はこのビタミンDが不足しやすい傾向にあるので注意しましょう。
また、タウリンというアミノ酸も多く含まれています。タウリンは血液中のコレステロールや中性脂肪を下げたり、血圧を正常に保つ働きがあります。タウリンは肝臓の解毒機能を強めてくれる栄養素でもあります。

カルシウムが豊富です。南蛮漬けや梅煮など酸味を利用した料理はカルシウムの吸収率を上げてくれるのでおすすめです。 レモンやスダチなどのかんきつ類をかけて食べるのも良いですね。

血合い

血合いの部分は独特な味のため好みが分かれますが、栄養の宝庫とも言えるほど有効な成分が詰まっています。
ビタミンA、D、タウリン、たんぱく質だけではなく鉄分が豊富です。貧血の方はぜひ残さず食べるようにしてください。

内臓

特に肝臓の部分にはビタミンAとDが多く含まれています。ビタミンAは鼻やのどの粘膜を強くする働きがあります。風邪やインフルエンザの予防にも役立つ栄養素です。

魚にはこのように健康に役立つ栄養素がたくさんつまっています。サプリメントの様に1つの栄養を単体で摂取するのではなく、 様々なビタミンやたんぱく質を一緒に摂取することで吸収率を上げたりお互いの効果を高めあったりして栄養の効率も良くなります。
ぜひ週に3回は魚料理を食べるようにしてみてください。